× [PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。 |
![]() |
【学歴社会とその病理】
世界における学歴社会の病理について解説する。 学歴社会という事象は、歴史の節で説明したように、学歴が特定の職業的地位を獲得するための手段となったときに始まったと見ることができる。学歴社会という現象が起きた要因としては、ひとつには学校制度の進展が挙げられ、もうひとつは(官僚だけでなく)企業が(巨大化し、大企業が出現)企業組織までもが官僚化し、企業内の官僚的な層、いわゆる「ホワイトカラー」層が出現したことが挙げられる。学校教育制度について言えば、(以前は必ずしもそうではなかったのだが)上級学校への進学者に対して一定の学歴を求める傾向が強くなったこと、およびそれと連動して、ますます多くの人々に学歴が賦与されるようになったことである。企業組織の官僚制化ということに関して言えば、18~19世紀までは、そもそも大企業などというものは存在していなかったのだが、20世紀には大企業が多数出現し、全人口の中に占める企業勤務する人の割合が大きくなった。そして大企業では官僚的な従業員の供給源を学校卒業者に依存する傾向を強めた[2]。かくして、18-19世紀に官僚になったり専門的職業に就く時だけ必要とされた学歴が、次第に様々な組織での採用・任用の基礎的な資格として用いられるような状況になったのである。 学歴が、特定の専門職に必要な知識の一指標(数ある指標のうちのひとつの指標、ひとつの目安)として用いられている限りは、ある一定の合理性を有してはいる。だが、先進産業社会が成熟段階に至った1960年代以降に 《学歴社会》あるいは《クレデンシャル・ソサエティ》という用語が用いられるようになってきたのは、そういう学歴社会というのが様々な病理現象を引き起こしている事実も指摘する必要もあったからである。例えば、今日では技術の進歩の速度が速いので、学歴は、過ぎ去った過去に習得された古い技術の指標にすぎず、その時々ではその妥当性が怪しいにもかかわらず、一生にわたって人々の能力評価の尺度とされる不合理性があること。こうした病理現象は学歴病と呼ばれている。 子供 英語 大阪|幼稚園 英語|英語 1歳|英会話 大阪 PR |
![]() |